事例

ウィンドウレギュレータ

ウィンドウレギュレータ単体の動作音を解析・診断した事例です。不良品は、「ウンウンウン」と唸るような異音が聞こえるものです。

ウインドウレギュレータ

原波形

周波数解析を行う前の原波形では、「ウンウンウン」と唸るような異音の特徴が他の動作音の中に埋もれて不明確です。

正常品

正常なウィンドウレギュレータの原波形

不良品

異音発生時のウィンドウレギュレータの原波形

三次元

可視化処理の結果を示す三次元グラフでは、不良品の周波数2kHzに大きな振幅変動(約3回/秒)が現れており、「ウンウンウン」と聞こえる異音の聴感と表示結果が一致します。

正常品

正常なウィンドウレギュレータの三次元

不良品

異音発生時のウィンドウレギュレータの三次元

断面(周波数2kHz)

周波数2kHzの波形を断面として切出したグラフです。周波数2kHzに含まれる周期性の大きさを検出することにより、正常品と不良品の判別が可能です。

正常品

正常なウィンドウレギュレータの特徴

不良品

異音発生時のウィンドウレギュレータの特徴

パワーステアリングユニット

パワーステアリングユニット単体動作時の振動を解析・診断した事例です。不良品は構成部品に欠品があったもので、動作時の音程が正常品とは異なって聞こえます。

パワーステアリング

原波形

周波数解析を行う前の正常品と不良品で聞こえる音の大きさは同程度であり、原波形の振幅の大きさにも顕著な差が見られません。

正常品

正常なパワーステアリングユニットの原波形

不良品

異音発生時のパワーステアリングユニットの原波形

三次元

解析結果を示す三次元グラフでは、不良品の周波数1kHz付近の振幅が大きくなり、正常品とは周波数の分布が異なることがわかります。

正常品

正常なパワーステアリングユニットの三次元

不良品

異音発生時のパワーステアリングユニットの三次元

断面(周波数1.1kHz)

不良品の周波数1.1kHzで振幅が大きく、この周波数の振幅の大きさを検出することにより、正常と異音の判別が可能です。

正常品

正常なパワーステアリングユニットの特徴

不良品

異音発生時のパワーステアリングユニットの特徴

CDドライブ

CDドライブを単体状態でイジェクト動作した時の音を解析・診断した事例です。不良品はドライブ内部の歯車の一部に損傷があったものであり、「カタカタ」と周期的な異音が聞こえるものです。

CDドライブ

原波形

不良品から聞こえる異音が比較的大きな事例であり、周波数解析を行う前の原波形にも不良品にパルス状の振幅変化が見られます。

正常品

正常なCDドライブの原波形

不良品

異音発生時のCDドライブの原波形

三次元

解析結果を示す三次元グラフでは、不良品の周波数2kHz~3kHzに40msecの周期で大きな振幅変動が発生しており、異音の特徴が更に顕著に現れています。

正常品

正常なCDドライブの三次元

不良品

異音発生時のCDドライブの三次元

断面(周波数2.8kHz)

周波数2.8kHzの波形を断面として抽出したグラフです。
例えば、この波形の振幅が0.01を超えるピークの数を判定基準とすると、不良品が47に対し正常品が0であり、正常品と不良品の差が明確です。

正常品

正常なCDドライブの特徴

不良品

異音発生時のCDドライブの特徴

CPUファン

CPUファン単体状態で、起動時からの動作音を解析・診断した事例です。不良品は、かすかに異音が聞こえる程度で、良否判別が困難なレベルのものです。

CPUファン

原波形

周波数解析を行う前の原波形には、正常品と不良品に特徴的な差が見られません。

正常品

正常なCPUファンの原波形

不良品

異音発生時のCPUファンの原波形

三次元

可視化処理を示す三次元グラフでは、正常品・不良品ともファンの回転数の上昇とともにファンの回転音の周波数が上昇していることが判りますが、両品に顕著な特徴の差は見られません。

正常品

正常なCPUファンの三次元

不良品

異音発生時のCPUファンの三次元

三次元(部分拡大)

上記の三次元グラフの振幅スケールを1/10倍し、周波数1kHz以上の範囲に拡大したグラフを以下に示します。
不良品では周波数 8k~16kHzの帯域にファン起動時から継続した音の成分が発生しています。この特徴は正常品には見られないものであり、この周波数帯の振幅を判定基準に選択することで、異音の判別が可能です。

正常品

正常なCPUファンの特徴

不良品

異音発生時のCPUファンの特徴