筋力測定とトレーニングの総合システム
三菱電機運動療法システム ストレングスエルゴ

技術情報
1.運動モードについて
対応機種
- 240
- 8
- 5
ストレングスエルゴには、アイソトニック(定トルク)、アイソパワー(定ワット)、アイソキネティック(等速度)の運動モードがあります。
- ● アイソトニック・・・等張性運動といい、一定の抵抗力がかかる状態で運動する方法
- ● アイソパワー・・・定ワット運動といい、一定の仕事率(ワット)で運動する方法
- ● アイソキネティック・・・等速度運動といい、負荷が利用者自身の発揮したちからで運動する方法
- ● 心拍制御・・・患者ごとのNYHAクラス※1に応じて負荷の上昇度を制御(特許申請中)する方法。
目標心拍数に達するまでの上昇時間を最適化※2している。
対応機種
- 5
- ※1:New York Heart Associationによる心不全の重症度分類。クラスⅠ、Ⅱ、Ⅲ、ⅣとNORMALに分類
- ※2:負荷を最適制御しない場合、重症度の高い患者の方に対しては強い負担となる一方、重症度が低い患者の方に対しては目標心拍数(適正な負荷)に到達するまでの時間が長くなる
2.アシスト運動について
対応機種
- 240
- 8
アシスト運動は、モータのちからでペダルを回転させる他動運動です。
利用者が自力でペダルを常時回転させることができなくても、モータによるペダルの回転に合わせて可能な範囲で自力運動することも可能です。また全域他動運動を行っても、下肢に運動刺激を加えられるほか、ウォーミングアップやクールダウンなど血流増量効果も期待できます。
3.筋力測定機能について
対応機種
- 240
- 5 リカンベントモデル
筋力測定には、アイソキネティックモードを使用しています。
ペダルの角度に対する負荷トルクを測定し、グラフや数値で表示するほか、240では付属のプリンタにてアウトカム・レポートとして印刷できます。また付属パソコン内に納められた男女・年齢別データと比較することもできます。
4.相対強度運動について
対応機種
- 240
相対強度運動とは、筋力測定で測定した最大筋力発揮時の運動強度を100%として、アイソトニック運動の運動量をその割合で設定するものです。
5.運動負荷試験について
対応機種
- 240
- 8
運動負荷試験の負荷装置として使用できます。
通常は、エルゴメータの負荷制御機能を持つ心電計や 呼気ガス分析器と接続し、運動負荷試験をおこないます。
6.単位と変換式について
対応機種
- 240
- 8
- 5
- (1)トルクと仕事率(ワット)の関係
仕事率(ワット)[W]=トルク[N・m]×ペダル回転速度[rpm]÷9.55 - (2)仕事率(ワット)と仕事(ジュール)の関係
仕事(ジュール)[J]=仕事率(ワット)[W]×運動時間[sec] - (3)仕事(ジュール)とエネルギー(カロリー)の関係
エネルギー(カロリー)[kcal]=仕事(ジュール)[kJ]÷4.2
なお上記で求まるカロリーはあくまでエルゴバイクが消費したエネルギーでしかなく、人の代謝エネルギーとは異なります。この効率(一般的に人体効率と呼びます)は凡そ25%程度ともいわれていますので、上記の約4倍の値を人の代謝消費カロリーとみることができます。