筋力測定とトレーニングの総合システム
三菱電機運動療法システム ストレングスエルゴ

ストレングスエルゴ240の特徴的な機能
ニューロ・アシスト機能
随意的に自力運動ができるフレキシブルなニューロ・アシスト機能で、他動運動中も自力運動を取り入れられます。
- ●片麻痺患者への脚伸展/屈曲トレーニング
- ●各種運動時におけるウォーミングアップやクールダウンの際の心肺系のコンディ ション調整、血行循環の促進
- ● 整形疾患、大腿切断者のリハビリテーションも可能
アシスト運動中に自力で漕ぐと、負荷装置として使用できます。
今までエルゴバイクを漕ぐことができなかった方もアシストしながら漕げます。
筋力測定機能
クローズドキネティックチェーン(CKC)※1による筋力測定。
測定結果は、内蔵された年齢毎の平均値と比較評価することができます
- ※1: CKC:足裏で床反力を受ける運動様式。
- ※2: 測定速度および年齢などの条件によっては比較値がない場合もあります。
等速度制御/定ワット制御/定トルク制御/等尺制御
エアロビクス・トレーニングからレンジスタンス・トレーニングまで、目的に合わせた負荷制御モードが選択できます。
- ●体調や疲労などによる随意的な負荷強度調節
- ●運動処方による定消費的な持久力トレーニング
- ●負荷強度の上限を制限したい運動器トレーニング
この製品における呼称は次のとおりです。
等速度制御:アイソキネティック、定ワット制御:アイソパワー、定トルク制御:アイソトニック
等尺制御:アイソメトリック
座位~仰臥位まで運動姿勢調整機能
大きなシートにゆったり座った運動姿勢。
トレッドミルや通常の自転車型エルゴに比べて転倒の危険がなく、これまで使用できなかった患者さんへ適用できます。
また循環動態の変更にもつながるため、長期臥床後で下肢の静脈還流の弱い患者さんなどの、運動時に見られる虚血症状リスクを軽減することが期待できます。
ニューロ・アシスト リハビリテーションの創出
ニューロ・アシスト リハビリテーションとは
- ●ストレングスエルゴによる両下肢の運動訓練は、歩行時の筋電パターンに近く、障害のある運動制御機構(motor program)に対する訓練をアシスト機能により円滑に行える、ニューロ・アシスト リハビリテーションとも呼ぶべき新しいリハビリテーションの領域を創出。
- ●脳卒中あるいはパーキンソン病などの神経疾患では、筋力低下に加えて、中枢神経の運動制御機構自体が傷害されることが多く、装具などを使用しても介助なしに歩行することは困難な場合が見受けられます。
このような患者さんは、両足でのペダリング動作が途絶したり、あるいは開始できないなど、従来の自転車エルゴメータによる円滑な訓練は困難でした。 - ●ストレングスエルゴでは、ニューロ・アシスト機能を備えており、力を出せない患側の力の弱いペダル角度のみを補助することができます(アシスト状態)。力の出せるペダル角度では指定した負荷を正確にかける(負荷運動状態)ことができます。
以上により、より安全に、より定量的に、より少ない人員で、足の踏み込み力や左右の下肢の協調性の改善など、神経系起因のリハビリテーションを進めることができます。
ニューロ・アシスト リハビリテーションの適用事例
ニューロ・アシスト リハビリテーションの適用事例として、痙性のある患者さんのニューロ・アシスト機能の効果により、痙性の程度が改善された様子です。この事例では、ペダル回転運動の回転回数が100回程度になると、負側の負荷トルクが減少し、正側の負荷トルクが観測されるようになっています。
つまり、ニューロ・アシスト駆動されているペダルを無理に止めようとしたりしている状況から、徐々にペダルを踏み込んで負荷トルクを発生できるようになりつつある様子が分ります。
- ご注意:本機のご利用が、必ずしも症状や機能回復を保証するものではありません。またここで紹介した機能の処方・適用については専門医の指示に従ってください。