社員紹介

学生時代にデザインと工学について学んでいたため、デザインされたものを現実の製品に作り上げる仕事をしたいと思っていました。特に3D CADを使用して、物の形状や構成を検討していく構造設計者になりたいと考え、配属時に自分の希望する職種に就けるMEEを選びました。三菱電機製品は「家電から宇宙まで」幅広い製品を扱っており、規模の大きなものから身近な製品まで、自分が希望すれば多種多様な環境に挑戦することができます。中でも、生活に欠かせず、どこへ行っても必ず目にする製品として、エアコンの開発に携わることに興味がありました。

業務用エアコン（パッケージエアコン）の室内機の構造設計を手がけています。家庭用エアコンの場合は一般家庭によくある壁掛け型が主流ですが、業務用エアコンはさまざまな場面で使用されるため、天井に埋め込まれたものや、床に設置されるもの、天井から吊り下げられるものなど数多くの形態の室内機があります。そのため新しい開発に携わるたびに新鮮な気持ちで取り組むことができます。エアコンの生産体制はグローバルに展開されており、タイ、中国、イギリスなど海外拠点の設計者と連携して開発を進めています。

私は現在、タイを生産拠点とする機種の開発に携わっており、遠く離れた海外拠点の方との連携に難しさを感じています。普段の打合せは、通訳の方を通して現地スタッフの方と会話をしていますが、最初は上手く話が噛み合わないことが多々ありました。そのため、自分の伝えたいことは要点を捉えて簡潔に話せるように、いつも意識して臨んでいます。また、メールや資料のやり取りには英語を使用するため、会社の教育制度をフル活用して英語の勉強に日々取り組んでいます。

業務用エアコンの開発期間は1〜3年と比較的長く、その中でも進行具合を何段階かに分けて開発内容をレビューしていきます。定められた期間内に、構造検討、3Dモデリング、図面作成と進めていき、外注メーカーへの試作品製作依頼、新規構造の評価、挙がった課題の改善検討と、構造設計としてやらなければならないことがたくさんあります。1つの開発の中で、このサイクルを複数回まわしていく必要があり、最初のうちは自分の知識不足や計画不足のため期限内に満足のいくものができませんでした。自分の行動にフィードバックをかけていくことで、徐々に品質を上げていけるようになり、最終的に手戻りなく完遂できた時には自分の成長と喜びを感じました。

エアコンを構成する構造部品は、樹脂・金属をはじめとしてさまざまな材料で作られており、かつ部品の持つ機能によって要求される制約条件も異なるため、毎回新しい学びが求められます。業務用エアコン室内機は数多くの形態があります。将来的には多種多様な部品の設計を通して、すべての機種の設計を経験し、どの機種にも精通する人になることが大きな目標です。

就職活動は、将来の自分を決める重要なターニングポイントになるため、不安やプレッシャーも大きいと思います。どうすれば良いかわからず悩んでしまったときは、まずは情報を集めて未知の世界へ足を踏み入れていくことで、自分の視野が広がり、やりたいことが明確になっていくはずです。妥協せずに突き進んで行った人だけが得られるものがあります。頑張ってください！

※掲載内容は取材当時のものです。