プレスリリース

<広報>

2025年03月06日

AI配筋検査端末「Field Bar® FB-200」を発売
建設業界における配筋検査のさらなる生産性向上に貢献

 三菱電機エンジニアリング株式会社(本社:東京都千代田区、社長: 齊藤 譲)は、建設現場において配筋検査の省力化を実現するAI配筋検査端末の新製品として、広範囲および湾曲面の検査や軽量化を実現するとともに、タブレット部とステレオカメラ部を分離可能な「Field Bar FB-200」を3月10日に発売します。

Field Bar FB-200

背景と新製品発売の狙い

 デジタルデータを活用した鉄筋出来形計測においては、国土交通省から実施要領(案)が2023年7月に公布されたことで、現場への適用が広がっています。それに先駆けて、当社は2021年4月に三菱電機株式会社(以下、三菱電機)の「AI配筋検査システム」向け端末「Field Bar FB-100」の提供を開始し、2023年4月にはAI配筋検査端末「Field Bar FB-110」を市場投入するなど、建設現場への対応を推進してきました。
 今回、後継機種となるAI配筋検査端末「Field Bar FB-200」を発売します。本製品は、従来比約2倍の広範囲検査や、トンネル内部など湾曲面の検査を実現する新機能を搭載し、軽量化を図るとともに、従来の一体型だけではなく、従来機種と同様の左右2台のカメラで構成するステレオカメラ部とタブレット部を分離させた検査も可能としました。現場のニーズに対応した高い操作性の実現により、建設現場のさらなる生産性向上に貢献します。

新製品の主な特長

  1. (1) 従来比約2倍の広範囲検査が可能
  2. (2) 湾曲計測モードの搭載により、トンネル内部など湾曲面の配筋検査が可能
  3. (3) タブレット部とステレオカメラ部を分離可能とし、操作性が向上
  4. (4) 従来機種と比較して、製品総重量約20%減の軽量化を実現

発売の概要

製品名 形名 価格(税抜) 販売目標台数 発売日
AI配筋検査端末 Field Bar FB-200 オープン価格 300台/年 2025年3月10日

新製品の主な特長の詳細

  1. 1.従来比約2倍の広範囲検査が可能
    •  広角カメラの採用により、従来機種(FB-110)比で約2倍の広範囲検査を可能とし、約300mmごとに組まれた鉄筋10間隔分の検査を1回の撮影で実現しました。

  2. 2.湾曲計測モードの搭載により、トンネル内部など湾曲面の配筋検査が可能
    •  これまで当社が培ったAI配筋検査のノウハウと、湾曲に沿って配筋を計測する湾曲計測モードの搭載により、トンネル内部のような湾曲面(半径6m以上)の配筋検査を可能としました。

  3. 3.タブレット部とステレオカメラ部を分離可能とし、操作性が向上
    •  現場のニーズにお応えし、従来の一体型での検査に加えて、従来機種と同様の左右2台のカメラで構成するステレオカメラ部とタブレット部を分離させた検査も可能としました。これにより、高い位置の計測や下段配筋の計測に対する操作性が大幅に向上しました。

  4. 4.従来機種と比較して、製品総重量約20%減の軽量化を実現
    •  素材や構造などの見直しにより、従来機種(FB-110)と比較して約20%減となる製品総重量約1.9kgの軽量化を実現しました。これにより、作業の負担軽減に貢献します。

従来製品からの特長(継承)

  • (1) 三菱電機独自のAI技術「Maisart(マイサート)」※1を搭載した「AI配筋計測技術」により、手間なくスピーディに高精度なデジタル配筋検査を実現※2(鉄筋本数、鉄筋径、鉄筋間隔等)
  • (2) 配筋検査帳票生成ツール(配筋検査帳票作成〜検査〜報告書作成まで自動実施)との連携により検査報告書作成を含む検査時間を約60%短縮※3
  • (3) 防水仕様、屋外でも見やすいディスプレイの採用により過酷な屋外環境での利用を考慮したデジタル配筋検査を実現
  • (4)
    操作ガイダンス表示などにより、分かりやすい操作性を実現
    • ・デジタル配筋検査の手順、進行状況を画面の下部にガイダンス表示し、操作を支援
    • ・撮影した画像上に配筋検出、配筋径、鉄筋間隔などを表示。分かりやすい検査結果確認を実現
  • (5)
    作業効率化に向けた支援機能を搭載
    • ・撮影条件により、1回の撮影で上段・下段の計測が可能
    • ・専用テープロッド使用により、広範囲の計測を移動して撮影、処理することが可能
  • (6)
    デジタル工事写真に対応し、現場撮影の省力化・工事写真の改ざん防止を実現
    • ・工事写真に生産性と信憑性をもたらす小黒板情報電子化に対応※4
    • ・原本画像の信憑性を担保し、マーカや計測結果、小黒板など表示する工事写真レイヤ化に対応
  • ※1:Mitsubishi Electric’s AI creates the State-of-the-ART in technology の略。全ての機器をより賢くすることを目指した三菱電機株式会社の AI 技術ブランドです。
  • ※2:当社計測実績
  • ※3:従来の配筋検査との比較において。建築構造物の規模等により導入効果は異なります。
  • ※4:一般社団法人施行管理ソフトウェア産業協会 検定合格

今後の展開

 多くの建設工事現場での活用を目指して、販売と建機レンタル会社を通じてのレンタル利用ができる体制を構築していきます。また、建設工事現場でのさらなる効率化および生産性向上に貢献する技術開発を進めていきます。

主な仕様

項目 仕様
鉄筋検出 検出率 約100%※5(ただし過検出を含む、撮影条件等による)
対象鉄筋 D10~D51※6(判定率94%、ただし撮影条件等による)
平均鉄筋間隔 0.3φ以下(φは鉄筋径)、床版工は±5mm以下
外形/質量 カメラ部:幅200mm×奥行53mm×高さ35mm 約0.4kg
タブレット部:幅322mm×奥行23.9mm×高さ203mm 約1.5kg
※タブレットにカメラ装着時の寸法:幅322mm×奥行76mm×高さ240mm 約1.9kg
周囲温度 -10~+40℃
  • ※5:撮影画像から鉄筋を検出する確率 (過検出あり) また、撮影条件、対象配筋によります。
  • ※6:撮影画像から鉄筋の太さを判定。D10(太さ約10mm)からD51(同51 mm)まで3mm単位で設定されている種類を判別可能

特許

 2件出願中

従来製品への対応

 2025年3月17日をもって「FB-110」の新規受注は終了します。
修理対応:タブレットPC および付属品は納入後5年間。各構成品は2030年3月31日まで対応

商標関連

  • ・「Field Bar」は、三菱電機エンジニアリング株式会社の登録商標です。
  • ・「Maisart」は、三菱電機株式会社の登録商標です。

製作担当事業所

 三菱電機エンジニアリング株式会社 メディアシステム事業所

お客様からのお問い合わせ

三菱電機エンジニアリング株式会社
営業統括部 営業第一部 監視制御システム営業課
〒102-0073 東京都千代田区九段北1-13-5 ヒューリック九段ビル
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総務・法務部 総務グループ
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