プレスリリース

<広報>

2024年10月23日

高精度な配筋検査を実現する「AIを用いた配筋検査装置」が
令和6年度東北地方発明表彰「特許庁長官賞」を受賞

 三菱電機エンジニアリング株式会社(本社:東京都千代田区、社長:齊藤 譲)は、コンクリート構造物のICT※1施工においてAIを用いて高精度な配筋検査を実現する「AIを用いた配筋検査装置」が、公益社団法人発明協会が主催する令和6年度東北地方発明表彰「特許庁長官賞」を受賞しました。
 ※1:Information and Communications Technology(情報通信技術)

AI配筋検査装置の開発コンセプト

 本検査装置は、コンクリート構造物の施工における建設現場での高精度な配筋検査と作業時間短縮の両立をコンセプトとして開発しました。検査対象の配筋を左右2台で構成するステレオカメラで撮影し、高精度に鉄筋の本数、径、間隔を判定します。今回、評価された特許技術は、ステレオカメラ画像から作成した三次元データを使った正確な鉄筋位置推定技術とAIによる径判定技術の2つから成ります。この技術により、従来比※2で配筋検査時間は60%減、鉄筋検出率100%、計測誤差±5mm、径判定率94%を達成しました。2021年4月の発売開始以来、高精度な配筋検査と作業時間の短縮で、建設業界の「2024年問題」の人手不足に貢献しています。
 ※2:装置を使用しない場合との比較において。建設構造物の規模、撮影条件、対象配筋等により導入効果は異なります。計測誤差は100mm 計測時の数値

AIを用いた配筋検査を実現した端末「Field BarⓇ」

発明のポイント

  1. 1.ステレオカメラによる三次元データから配筋平面を特定し、検査対象以外をマスクしたマスク画像を生成することでノイズ成分を除去し、非マスク領域同士の間隔から正確な鉄筋の位置を検出
  2. 2.錆や汚れ、輝度、製造メーカ等によって異なる鉄筋特徴を有する大量の画像を教師データとして使用した機械学習モデルにより、鉄筋径を推論することで高精度な判定を実現

製作担当事業所

 三菱電機エンジニアリング株式会社 メディアシステム事業所

東北地方との関わりについて

 メディアシステム事業所 郡山支所(福島県郡山市栄町2-25)は、1980年に開設されました。自主事業として製造・販売しているAI配筋検査端末は、2021年2月より市場投入しています。

地方発明表彰とは

 公益社団法人 発明協会の発明奨励等の公益事業であり、実施されている優れた発明、考案または意匠を生み出した技術者・研究開発者を顕彰するもので、明治37年に設立された発明協会の事業の柱でもある表彰事業です。地方発明表彰は大正10年より開始した事業で、全国を8つのブロックに分け、それぞれの地方から生まれた優れた発明等を表彰しています。
公益社団法人 発明協会ウェブサイト:http://koueki.jiii.or.jp/index.html

商標関連

 Field Bar®は、三菱電機エンジニアリング株式会社の登録商標です。

報道機関からのお問い合わせ先

三菱電機エンジニアリング株式会社
総務・法務部 総務グループ
電話(03)3288-1101