プレスリリース

広報
2015年4月20日

心臓疾患等の低体力患者向けの
運動療法を提供
運動療法システム
「ストレングスエルゴ5」を発売
  三菱電機エンジニアリング株式会社(本社:東京都千代田区、社長:吉永徹)は、心臓疾患を中心としたリハビリテーション医療向けの運動療法システムの新製品として、心臓疾患等で体力が低下した患者にも効果的な運動療法を提供する「ストレングスエルゴ5」2機種を4月23日に発売します。
  本製品は、「日本循環器学会学術集会」(4月24日~26日、於:大阪国際会議場)に出展します。

「ストレングスエルゴ5」の特長

サーボ制御技術により、低体力者に最適な負荷による運動療法を提供

4つの運動モードで患者ごとに適した運動療法を実現

タッチパネル付きカラー液晶で視認性と操作性を向上

発売のねらい

  近年、高齢化社会の到来に伴い医科診療医療費は増加傾向にあり、医療費の約6割を65歳以上の高齢者が占めており、また疾患別では、心臓疾患や高血圧性疾患などの循環器系疾患医療費が第1位となっています(2012年度、厚生労働省発表)。
  心臓疾患等の患者が早期に普段の生活に戻るために、術後のリハビリテーション(以下、リハビリ)が重要であることが知られています。効果的なリハビリを実施するためには、心肺運動負荷検査で運動能力を測定し、体力の異なる患者ごとに最適な負荷で運動療法を実施することが推奨されています。
  当社は、心肺運動負荷検査用のエルゴメータとして「ストレングスエルゴ8」を2006年に発売し、病院やリハビリ施設などでご好評をいただいております。今回、「ストレングスエルゴ8」の負荷検査で得られた運動強度をもとに、患者ごとに効果的な運動療法を提供する新製品として、「ストレングスエルゴ5」を発売します。当製品はペダルを漕ぐことでリハビリに最適な運動を提供でき、特に心臓疾患等で体力が低下した患者の早期回復支援と疾病の再発予防および最終的な医療費削減に貢献します。

「ストレングスエルゴ5」の特長の詳細

サーボ制御技術により、低体力者に最適な負荷による運動療法を提供

  • 体の状態(心拍・脈拍、血圧)をモニターしながら運動療法を提供。イヤーセンサーは標準装備
  • 当社独自のサーボ制御技術により、ペダルの回転速度(10回転/分以上)と負荷(5W以上)を正確に制御し、最適な運動療法を提供
  • 自動メカロスキャンセル機能の搭載により、ペダル等の機械摩擦の経年変化を検知して回転速度や負荷等の値を自動的に修正

4つの運動モードで患者ごとに適した運動療法を実現

4つの運動モードの搭載により、患者ごとに適した回転速度と負荷(ペダルの重さ)による運動療法を実現

  • 1.ワット制御(アイソパワー)
  •  速度変動によらず一定の仕事率の運動とする負荷制御方式。低速になるほどペダルを重く、高速になるとペダルを軽くし、心肺系への負荷を一定に保持。

  • 2.トルク制御(アイソトニック)
  •  速度によらず負荷を一定にする負荷制御方式。股関節、膝間接など運動器の整形疾患により脚部に掛かる負荷を制限したい場合などに適用。

  • 3. 等速制御(アイソキネティック)
  •  ペダル回転速度が設定回転数以下では軽く、設定回転数以上で回転させようとすると重くなる負荷制御方式。個人の運動強度以上の負荷にならないことから安全性が高く、 短時間強い負荷で運動することを数回繰り返すことで筋力強化に貢献。

  • 4. 心拍制御
  •  患者ごとのNYHAクラス※1に応じて負荷の上昇度を制御(特許申請中)しているため、目標心拍数に達するまでの上昇時間を最適化※2し、治療効率を向上。

    ※1:New York Heart Associationによる心不全の重症度分類。クラスⅠ、Ⅱ、Ⅲ、ⅣとNORMALに分類
    ※2:負荷を最適制御しない場合、重症度の高い患者の方に対しては強い負担となる一方、重症度が低い患者の方に対しては目標心拍数(適正な負荷)に到達するまでの時間が長くなる

タッチパネル付きカラー液晶で視認性と操作性を向上

  • 5.7インチカラーLCDを搭載し、速度メーター、負荷、消費カロリー、運動時間、血圧、心拍数など豊富な情報を表示可能。うち2項目を自由に選択でき、時系列で同時にグラフ表示
  • タッチパネルによる対話式入力で使いやすさに配慮した画面デザインを採用し、さらに万一の際にはアラームとともに警告状態をわかりやすく表示

「ストレングスエルゴ5」のその他の特長

ウォークスルー構造を採用した2機種をラインアップ

  • サドル、シートとハンドルを繋ぐ座席の前の部分をなくし容易に足が移動できるウォークスルー構造を採用
  • リカンベントモデルは、回転シートを採用し乗り降りを容易にするとともに、踵ストッパ付きペダルの採用によりペダルからの足の外れを防止
  • アップライトモデルも足元がスッキリし、跨いで乗る必要が無く、患者がサドルに座った状態で高さ調整ができる電動機能も標準搭載

外部インタフェースの充実(オプション)

  • Ethernet®※3タイプの心電計を接続することで、エルゴメータを一括管理するリハビリ施設での群管理システム構築が容易に可能
  • RS-232C※4タイプの血圧計と、心電計または心拍センサーを合わせて使用することで運動中の血圧監視が可能

※3:Ethernetは富士ゼロックス株式会社の登録商標
※4:RS-232Cはシリアル通信ポートのインタフェース規格

発売の概要

商品名ストレングスエルゴ5(StrengthErgo5)
型名BK-ERG-051(リカンベントモデル)BK-ERG-151(アップライトモデル)
発売日2015年4月23日
本体価格(税抜)248万円148万円
販売目標台数2017年度:300台

主な仕様

医療機器 クラス分類クラスⅠ (一般医療機器)
医療機器 一般的名称非能動型展伸・屈伸回転運動装置
医療機器 届出番号23B2X10006500001
電源交流100V 50/60Hz 300VA
使用温度・使用湿度5~35℃ 30~85%RH 但し結露なきこと
負荷制御範囲ワット制御5~400W
トルク制御1~65N・m
等速制御10~120r/min
心拍制御60~180bpm
脚力測定機能0~200N・m *リカンベントモデルのみ
主なオプション機能心拍センサー、外部インタフェース(心電計、血圧計用)、トレー
寸法・重量リカンベントモデル:1810(L)×610(W)×1260(H)[mm]約120kg
アップライトモデル:1260(L)×620(W)×1210(H)[mm]約 80kg

商標関連

「ストレングスエルゴ」および「StrengthErgo」は、三菱電機エンジニアリング株式会社の登録商標です。

製品担当

三菱電機エンジニアリング株式会社
名古屋事業所 営業部
〒486-0906 愛知県春日井市下屋敷町字下屋敷139
TEL:(0568)36-2096

報道機関からのお問い合わせ先

三菱電機エンジニアリング株式会社 
総務・法務部 総務グループ
TEL:(03)3288-1101

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